ジビエとは?日本で食べられる種類と栄養価、調理するポイント
2025.06.30目次 ー
引用元:USA GIBIER FACTORY
ジビエとは、野生の鳥獣肉を指す言葉です。近年、その深い旨味と独特の風味が注目され、美食のトレンドとして広がりを見せています。「臭みがある」「調理が難しい」といったイメージを持つ方もいるかもしれませんが、適切に処理されたジビエは驚くほど美味しく、栄養価も非常に高いのが特徴です。
この記事では、ジビエの概要や日本で食べられる主な種類、調理方法まで解説します。おいしい食事で健康的な生活を送りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
ジビエとは
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ジビエとは、狩猟で捕獲された野生の鳥獣肉のことです。英語では「game meat」と呼ばれています。近年、農作物被害対策や地域活性化の観点から注目を集めています。
ジビエの語源
ジビエの語源は、フランス語の「gibier(ジビエ)」に由来します。フランスでは狩猟で得られた野生の鳥獣肉を指す言葉として古くから使用されてきました。日本語では「野生鳥獣肉」と訳されますが、一般的に「ジビエ」という呼び方が定着しています。
ジビエの歴史
ジビエの歴史は、ヨーロッパの貴族文化と深く結びついています。中世のフランスでは、狩猟は貴族の特権とされ、獲物は贅沢な食材として珍重されました。狩猟で得られた野生動物は、肉はもちろん内臓や骨、血液まで無駄なく利用する精神が根付いていました。近代になると、一般層にも広がり、伝統料理として確立します。現代は、環境保全と食文化の両面で注目されはじめました。
このような歴史的背景から、ジビエは単なる食材としてだけでなく、文化的な価値も持つ食材として認識されています。日本でも1990年代中頃からフランス料理の食材として輸入され、徐々に国内での生産・流通も整備されてきました。
ジビエが注目される背景
近年、ジビエが注目される背景には、環境問題や地域活性化という社会的な課題が関係しています。日本では野生動物による農作物被害が深刻化しており、その対策として捕獲された動物を食材として活用する取り組みが進められています。2018年には農林水産省が「国産ジビエ認証制度」を制定し、食肉処理施設の認証を進めています。安全性の確保や供給体制の整備が進むことで、ジビエの普及がさらに加速するでしょう。また、SDGsの観点からも、自然との共生や食材の有効活用という点で注目を集めています。
ジビエの栄養価
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ジビエ肉は一般的な畜産肉と比べて栄養価が高く、健康効果が期待できる食材として注目を集めています。低カロリーで高タンパク、さらに必須アミノ酸やビタミン類が豊富に含まれているのが特徴です。たとえば、鹿肉は100gあたり147kcalと低カロリーながら、タンパク質を22.3g含む優れた食材です。ほかにも、鉄分(豚肉の約4倍)やビタミンB群、亜鉛などの栄養価が豊富です。
鹿肉は脂肪が少なく、コレステロール値も低いため、ダイエットや生活習慣病予防にも効果的です。特に鉄分が豊富なため、月経による貧血に悩む女性におすすめの食材といえます。また、良質なタンパク質とビタミンB群の組み合わせは、筋力アップや代謝向上にも貢献します。
日本で食べられるジビエの種類
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日本で食べられるジビエには、鹿肉や猪肉をはじめとするさまざまな種類があります。ここでは、代表的な5種類のジビエについて詳しく解説していきます。
鹿
日本で最も流通量が多く、ジビエ料理の入門としても親しまれているのが鹿肉です。特に、本州鹿やエゾ鹿が一般的です。赤身が多く、脂肪が少ないため非常にヘルシーで、高タンパク質かつ低カロリーなのが特徴です。また、現代人に不足しがちなビタミンB群も豊富で、疲労回復や貧血予防にも役立ちます。
肉質はきめ細かく、比較的クセが少ないのが特徴です。ローストやステーキ、煮込み料理など、さまざまな調理法で美味しくいただけます。特に若い鹿の肉は柔らかく、ジビエ初心者にもおすすめです。
猪
猪肉は、豚肉によく似た肉質を持ちながらも、より野性味あふれる風味が特徴です。特に冬場の猪肉は「ぼたん鍋」として親しまれ、甘みのある脂身と赤身のバランスが絶妙です。猪肉は豚肉と比較してもビタミンB12が豊富で、糖質の代謝を助け、疲労回復に効果が期待されています。また、不飽和脂肪酸を多く含み、コレステロール値を下げる働きがあるとされています。
煮込み料理にすると、肉の旨味がスープに溶け出し、体も温まる一品になるでしょう。また、焼肉やソーセージとしても楽しまれています。
野鳥
日本で食される野鳥のジビエとしては、鴨や雉(キジ)などが挙げられます。鴨肉は引き締まった肉質と独特の風味があり、特に冬場の鴨は脂がのって美味しいと言われています。不飽和脂肪酸が多く、鉄分も豊富です。ローストや鍋料理、蕎麦など幅広い料理で楽しまれます。
雉肉は淡白でありながらも上品な旨味があり、高級食材として扱われます。低脂肪で高タンパク質であり、コラーゲンも豊富なため、美容や健康にもおすすめの食材です。
兎
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、兎はヨーロッパでは古くから食されてきたジビエの一つです。肉質は鶏肉に似ていますが、より引き締まっており、淡白ながらも独特の風味があります。
兎肉は非常に低脂肪で高タンパク質であり、消化しやすい肉として知られている食材です。カリウムやリンなどのミネラルもバランス良く含まれており、アレルギーを持つ人や病後の体力回復食としても注目されています。煮込み料理やフリカッセ(クリーム煮)などで調理されることが大半です。
熊
熊肉は、地域によって食文化が根付いているジビエです。特に冬眠前の熊の肉は脂がのっており、味噌煮込みや鍋料理で供されることが多いです。
肉質は赤身が多く、独特の旨味とコクがあります。高タンパク質でありながら、意外にも低脂質な部位も多く、良質な脂質も含まれています。また、鉄分やビタミンB群も含有しており、栄養価の高い食材です。非常に力強い風味を持つため、ジビエに慣れた方におすすめの食材と言えるでしょう。
ジビエを使った料理
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ここからはジビエのおすすめ料理と、合わせたいジビエの種類を解説します。
ロースト
ジビエのローストは、肉本来の味をシンプルに味わうのに最適な調理法です。特に、塊肉をオーブンでじっくり焼き上げることで、外は香ばしく、中はジューシーに仕上がります。
鹿肉はローズマリーやタイムなどのハーブと一緒に焼き、ベリー系のソースを添えると、肉の旨味とハーブの香りが引き立ちます。鴨肉をローストする際は、皮目をパリッと焼き上げるのがポイントです。肉汁を閉じ込めるように焼くことで、ジビエならではの味を存分に堪能できます。
煮込み
ジビエの煮込み料理は肉の旨味が凝縮され、独特の風味を存分に楽しめます。時間をかけてじっくり煮込むことで、硬くなりがちなジビエ肉も驚くほど柔らかく仕上がります。
たとえば、猪肉は、玉ねぎやニンジンなどの野菜と一緒に赤ワインで煮込むと、肉の臭みが和らぎ、深みのある味わいになるでしょう。鹿肉を使う場合は、トマトベースのソースで煮込むのもおすすめです。ハーブやスパイスを効かせると、さらに風味豊かになります。
ステーキ
ジビエのステーキは、肉の新鮮さと質の良さが際立つ調理法です。シンプルに塩胡椒で味付けし、フライパンで手早く焼き上げると、ジビエ肉の繊細な風味と歯ごたえを楽しめます。
鴨肉のステーキは、皮目をカリッと焼き、中はロゼに仕上げるのが一般的です。鹿肉の場合は、赤身の旨味を活かすため、焼きすぎないようにしましょう。バターやニンニクで風味を加えたり、マッシュポテトや旬の野菜を添えたりするのもおすすめです。
ジビエを調理するときのポイント
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ジビエを下処理するときは、まな板や包丁の消毒も忘れずにおこない、衛生面にも十分な注意を払いましょう。サルモネラ菌やカンピロバクターなどの感染リスクを防ぐため、作業後の手洗いも徹底してください。ジビエ肉は十分に加熱しなければ、食中毒の恐れがあります。中心部の温度を75度以上で1分以上加熱することが推奨されています。
まとめ
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ジビエは、狩猟で捕獲された野生鳥獣肉のことで、日本では農作物被害対策として捕獲されたシカやイノシシの肉が主流です。低カロリー・高タンパク質で、必須アミノ酸やビタミン、鉄分が豊富なため、健康志向の主婦やファミリー層、アスリート、ダイエット中の方からも注目を集めています。
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