ジビエは冷凍保存できる?保管方法と解凍の流れ、おすすめ調理法
2025.10.08目次 ー
初めてジビエを試す場合、購入した量が多すぎて一度に食べきれないこともあるでしょう。どうやって保存すればいいのか分からないかもしれません。
この記事では、ジビエの正しい冷凍保存方法から、おいしさを保つためのポイント、そして解凍のコツまでを詳しく解説します。
さらに、冷凍保存したジビエのおすすめ調理法も紹介しますので、安心してジビエを購入し、最後までおいしく味わうための参考にしてください。
ジビエは冷凍保存できる?
引用元:photoAC
ジビエは、家庭用の冷凍庫で冷凍保存できます。生のまま購入した場合でも、家庭の冷凍庫で適切に処理をすれば品質を保ったまま保存できます。
ただし、ただ冷凍庫に入れるだけでは肉の風味や食感が落ちてしまうため、これから紹介するコツを守って冷凍してください。
ジビエを冷凍保存できる期間
ジビエを家庭で冷凍保存する場合、品質を保てる期間は、一般的に1〜2ヶ月程度です。家庭用冷凍庫の性能や保存時の状態によって変わるため、あくまで目安と考えてください。
購入したらすぐに調理する分と冷凍保存する分を分けて、計画的に使いましょう。
ジビエを冷凍保存する方法
引用元:photoAC
ジビエをおいしく冷凍保存するためには、いくつかの手順を踏むことが重要です。正しい方法で保存し、解凍後も風味豊かなジビエを味わいましょう。
下処理をする
ジビエを冷凍する前に、下処理をしっかり行うことが大切です。特にイノシシやシカの肉は、個体や処理方法によって独特な臭みがある場合があります。臭みを冷凍する前に取り除いておけば、解凍後もよりおいしく食べられるでしょう。
まず、肉の表面についた汚れや血をキッチンペーパーで丁寧に拭き取ります。シカ肉・イノシシ肉は肉の繊維を切ると、やわらかくなります。脂身と赤身の再開目にあるスジを包丁を先で切ってください。下味をつけるのは解凍後に行うと良いでしょう。
小分けにする
ジビエを冷凍保存する際は、一回で使う分量ごとに小分けにしてください。大きな塊のまま冷凍してしまうと、解凍するのに時間がかかります。使わなかった分を再冷凍すると、品質が落ちてしまいます。
例えば、炒め物や煮込みに使うなら一口サイズにカットしたり、ステーキにするなら一枚ずつに分けたりするなど、調理の用途に合わせて小分けにして保存しましょう。肉を薄く平らな状態にすると、冷凍しやすくなります。
密封する
ジビエを冷凍保存する上で、空気に触れさせないように密封することは欠かせません。空気に触れると、肉の表面が酸化して変色したり、風味が落ちたりしてしまいます。
ジビエを小分けにしたら、ラップで一つずつ丁寧に包みましょう。ラップで包んだ後、さらにジップ付きの保存袋に入れると、より空気を遮断できて効果的です。
保存袋に入れる際も、できるだけ中の空気を抜いてから口を閉めるように心がけてください。
冷凍する
ジビエを冷凍庫に入れる際は、冷気の当たるところでスピーディーに冷凍しましょう。家庭用冷凍庫には、急速冷凍機能がついているものもあります。急速冷凍機能を活用すると、素早く肉の中心部まで凍らせられます。
もし急速冷凍機能がない場合は、冷凍庫の冷気の吹き出し口の近くに置いたり、金属製のトレーの上に載せたりして冷凍しましょう。金属は熱伝導率が高いため、冷気が早く伝わり、短時間で冷凍できます。
手間を加えることで、肉の細胞が破壊されるのを防ぎ、旨みを閉じ込めたまま保存できます。
冷凍保存したジビエの品質を保つコツ
引用元:USA GIBIER FACTORY
せっかく冷凍保存したジビエの品質をできるだけ保つためには、いくつかのコツがあります。これらのコツを守ることで、よりおいしい状態でジビエを楽しめます。
急速冷凍する
ゆっくりと凍らせると、肉の中にある水分が大きな氷の結晶になってしまい、肉の細胞を傷つけてしまいます。その結果、解凍したときに肉の旨みを含んだドリップ(肉汁)が外に出てしまい、パサついた食感になりがちです。
一方で、急速に凍らせると、水分が小さな氷の結晶になるため、細胞が傷つくのを最小限に抑えられます。
空気に触れさせない
冷凍保存したジビエの品質を保つには、空気に触れさせないことが重要です。空気に触れると、肉の酸化や乾燥が進み、「冷凍焼け」を起こしてしまいます。冷凍焼けした肉は、表面が白っぽく変色し、独特の臭みが出たり、食感が悪くなったりします。
冷凍焼けを防ぐためには、ラップでしっかりと包んでから、さらにジップ付きの保存袋に入れて二重にガードしましょう。保存袋に入れる際は、中の空気をできるだけ抜くのがポイントです。
-18度以下で保存する
ジビエの品質を保つためには、-18度以下で保存するのが理想的です。家庭用冷凍庫の多くは、この温度に設定されています。-18度を下回ると、微生物の繁殖を抑えられ、食品が劣化するスピードを大幅に遅らせられます。
ただし、冷凍庫の開け閉めを頻繁に行ったり、食品を詰め込みすぎたりすると、庫内の温度が不安定になるケースが少なくありません。温度が上がったり下がったりすると、肉の品質が劣化する原因となります。
冷凍保存したジビエの解凍・調理するポイント
引用元:photoAC
冷凍保存したジビエをおいしく食べるには、正しい方法で解凍することが大切です。急いで解凍すると、せっかくの風味が台無しになってしまいます。これから解説するポイントを押さえて、調理しましょう。
ゆっくりと解凍する
冷凍したジビエは、ゆっくりと時間をかけて解凍することが最大のポイントです。急いで電子レンジで解凍したり、熱いお湯に入れたりすると、肉の旨みが含まれたドリップ(肉汁)が外に出てしまい、肉がパサパサになってしまいます。
冷蔵庫で解凍する方法
調理する前日に冷凍庫から冷蔵庫に移しておくと、時間をかけてゆっくりと解凍できます。低温でじっくりと解凍することで、肉の細胞へのダメージを最小限に抑えられ、旨みを閉じ込めたまま解凍できるでしょう。
氷水で解凍する方法
氷水で解凍する方法は、冷蔵庫解凍よりも少し時間を短縮したい場合に有効です。ジップ付きの保存袋に入れたまま、冷凍したジビエ肉を氷水の入ったボウルに完全に浸けておきます。
氷水は温度が低いまま保たれるため、ドリップが出にくく、おいしさを保てます。氷が溶けたら、適宜ボウルに氷を足しましょう。
再冷凍はできる限り避ける
一度解凍したジビエは、できる限り再冷凍は避けましょう。再冷凍すると、肉の細胞が再び破壊され、さらにドリップが出てしまいます。その結果、食感が悪くなったり、風味が大きく損なわれたりするでしょう。
また再冷凍することで、細菌が繁殖するリスクも高まります。安全においしく食べるためにも、冷凍する際に一回で使い切る分量に小分けにしておくことが大切です。
もし解凍した分量が余ってしまった場合は、火を通して煮込み料理などに調理してから冷蔵保存しましょう。
ジビエのおすすめ調理法
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冷凍保存したジビエは、さまざまな料理でおいしく楽しめます。ジビエの持ち味を活かした、おすすめの調理法をいくつかご紹介します。
ロースト
ローストは、ジビエの旨みをダイレクトに味わえる調理法です。特に、ロースやモモなどの大きな部位を、オーブンでじっくりと焼き上げれば、ジビエの風味を最大限に引き出します。
肉の柔らかさとジューシーさを楽しめる目安は、焼き上がりの中心が少しピンク色になるくらいです。シンプルな味付けでも十分おいしいですが、ローズマリーやタイムなどのハーブと一緒に焼くと、ジビエの香りがさらに豊かになります。
煮込み
煮込み料理はジビエが持つ独特な風味や旨みを、より深く味わえる調理法です。特に、肩肉やスネ肉などの少し硬い部位は、長時間煮込むことで柔らかくなり、おいしく食べられます。
赤ワインやトマトソースなどでじっくりと煮込むことで、肉の旨みがソースに溶け出し、濃厚で奥深い味わいになります。野菜と一緒に煮込むことで、ジビエの栄養を余すことなく摂れるでしょう。
ハンバーグ
ジビエをミンチにしてハンバーグにするのもおすすめです。豚肉や牛肉と混ぜて作ると、ジビエ特有の風味が苦手な人でも食べやすくなります。
特にシカ肉は、脂身が少なくあっさりしているため、ヘルシーなハンバーグに仕上がります。一方でイノシシ肉は、豚肉に近い風味と適度な脂身があるため、ジューシーなハンバーグを楽しめるでしょう。
チャーシュー
イノシシ肉をチャーシューにするのも人気がある食べ方の一つです。イノシシ肉は、豚肉よりも引き締まった肉質と、さっぱりとした脂身が特徴です。豚バラ肉を煮込んで作る一般的なチャーシューとは一味違った、旨みが凝縮されたチャーシューになります。
タレに漬け込んでから煮込んだり、タレを塗ってオーブンで焼いたりするなど、さまざまな調理法で楽しめます。ラーメンの具材にするのはもちろん、ご飯にのせて食べたり、おつまみにしたりするのもおすすめです。
まとめ
引用元:USA GIBIER FACTORY
ジビエは、正しい方法で冷凍保存すれば、風味や食感を保ったまま長く楽しめます。冷凍する際は、下処理をしっかり行い、小分けにして、空気に触れさせないように密封することが重要です。
また、急速冷凍することで、肉の旨みを閉じ込められます。解凍する際には、冷蔵庫や氷水を使って時間をかけてゆっくりと行いましょう。
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