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ジビエってなんで臭いの?臭みを取るにはどうすればいい?

2025.07.31


引用元:USA GIBIER FACTORY

然の恵みであるジビエは、独特の風味と高タンパク・低脂質・鉄分豊富といった栄養価の高さから、近年では健康志向の人々やアウトドア愛好家を中心に注目を集めています。また、持続可能な食材として環境負荷の少ない「サステナブルミート」としての評価も高まっており、レストランや家庭でもその価値が見直されています。一方で「臭い」「クセがある」と敬遠されることも多く、家庭で扱うにはハードルが高いと感じられがちです。この記事では、なぜジビエが臭いと感じられるのか、どのようにその臭みを抑え、家庭でも美味しく楽しめるのかを科学的・実践的に徹底解説します。

ジビエが「臭い」と言われる理由とは?

引用元:Canva

ジビエの臭みの正体は「血」と「脂」

ジビエの臭みの主な原因は、血液中のヘモグロビンや鉄分、脂肪中の不飽和脂肪酸や獣特有の分泌物にあります。特に不飽和脂肪酸は酸化しやすく、時間の経過とともに独特の酸っぱいような臭いを放ちます。また、野生動物は体内に蓄積された代謝産物(乳酸、尿素など)も多く、これが調理時に臭いとして感じられることがあります。

捕獲・処理のタイミングによる品質差

ジビエは個体差や捕獲環境により品質が大きく変動します。ストレス下での捕獲ではアドレナリンなどのホルモンが多く分泌され、肉質が硬くなり、風味も荒くなる傾向があります。捕獲後にすぐ止め刺しと放血、内臓除去を行うことで細菌繁殖やアンモニア臭のリスクを最小限に抑えることができます。

野生動物特有の「フェロモン臭」や「食性」の影響

特にイノシシのオスや繁殖期の雄鹿では、繁殖ホルモンによるフェロモン臭が強く、去勢処理をしていない個体ではさらに顕著です。加えて、野生動物は季節や地域に応じた多様な食物(例:ドングリ、根菜、キノコなど)を摂取しているため、餌の影響が肉質・香りに反映されることがあります。

ジビエの臭みを取る方法|基本の下処理テクニック


引用元:USA GIBIER FACTORY

血抜きの重要性と正しいやり方

血液に含まれる鉄分やタンパク質は酸化しやすく、強烈な臭いの元となります。心臓が動いている間に大動脈を切断して放血を行い、その後速やかに冷却します。流水または塩水による肉表面の洗浄は必須で、スジや筋間に入り込んだ血は竹串などで丁寧にかき出すと良いでしょう。

筋膜や脂肪を丁寧に取り除く

特に酸化しやすい黄色脂肪や、表層の筋膜、腱部分は臭みの原因になりやすいため、包丁やトリミングナイフを使って丁寧に取り除きます。内臓周りの脂肪(腎臓脂肪など)は強い臭いを含むため、細かくカットしながら廃棄することが望ましいです。

熟成(エイジング)による旨味と臭みの変化

ジビエの熟成は「ウェットエイジング」と「ドライエイジング」の2種類があります。ウェットは密封袋内で酵素による分解を促進し、ドライは空気中で水分を抜きながら旨味を凝縮させます。いずれの場合も、熟成中は1〜4℃の低温と60%以上の湿度、十分な通気が不可欠で、カビ・腐敗の兆候が出ないように注意が必要です。

臭みを抑える調理法|家庭でできる簡単テク


引用元:Canva

以下では、初心者でも簡単に試せる具体的なレシピやコツを紹介します。調理工程を工夫することで、ジビエ特有の風味を活かしながら美味しく仕上げることができます。

酢・酒・ハーブなどの漬け込み活用法

脱臭と風味付けを兼ねたマリネは、最も手軽な家庭向けの臭み対策です。和風なら日本酒+米酢+生姜+ネギ、洋風なら赤ワイン+ローズマリー+ローリエなど、調理ジャンルに合わせた組み合わせを選びます。マリネ時間は短くても30分、長い場合は冷蔵で6時間まで可能です。

臭みを飛ばす焼き方・煮込み方のコツ

シアリング(高温での表面焼き付け)は、タンパク質の熱変性によって臭気の揮発を促し、香ばしさを加えるテクニックです。煮込みでは、初めに湯通しして表面のアクや血を除去する“霜降り処理”を加えることで、より透明感のある味わいになります。

臭いをカバーするスパイス・香味野菜の選び方

ハーブ類は香りの強さに応じて使用量を調整します。強い臭みにはクローブやタイム、ややマイルドなものにはセロリやパセリなどが有効です。炒める・オイルに漬けるなどの下処理をすると香りの立ち方が良くなります。

部位別に見る「臭み」の違いとおすすめ調理法


引用元:photoAC

モモ肉/ロース肉:比較的クセが少ない

赤身が主体の部位で脂が少ないため、比較的クセが控えめです。焼きしゃぶ、たたき、味噌漬け焼き、赤ワイン煮込みなどに適しています。火を通しすぎるとパサつきやすいので、中〜低温調理が推奨されます。

内臓(レバー・ハツなど):しっかり下処理が必要

レバーは特に鉄分やアンモニア臭が強いため、流水での洗浄後に牛乳に30分以上漬け、加熱調理の際には生姜や醤油といった臭い消し素材と合わせると効果的です。ハツやタンはコリコリとした食感が魅力で、塩胡椒だけでも十分楽しめます。

骨・スジ・脂:スープや煮込みに活用すると美味

ボーンブロスやポトフ、ラグーなどに使うことで、旨味を抽出しつつ臭みを抑えることができます。強火で煮立てず、じっくり弱火で煮出すことが澄んだスープを作るコツです。

臭みの少ないジビエを選ぶには?購入時のチェックポイント


引用元:Canva

ジビエは品質にばらつきが出やすいため、購入時の見極めも重要です。以下の点を意識することで、初めての方でも安心して選ぶことができます。さらに、農林水産省が認証する「国産ジビエ認証制度」のマークがある製品を選ぶと、衛生面でも一定基準をクリアしており安心です。

処理日や冷凍保存の有無を確認する

「処理日」「急速冷凍」の記載があるか確認しましょう。急速冷凍(-30℃以下)されたジビエは酸化や細菌繁殖を防ぎ、解凍後の臭みも少ない傾向にあります。

信頼できるジビエ専門店・通販サイトを利用する

しっかりした業者を選ぶことが、品質の良いジビエを選ぶポイントです。鮮度管理や温度管理の徹底、部位ごとの適切なカット方法も重要な基準になります。

「臭みが少ない」とされる代表的なジビエ肉

  • メス鹿(若齢):肉質がやわらかく脂肪が少ない。

  • 春イノシシ:冬の脂肪を蓄えた後で香りが穏やか。

  • 野ウサギ:鶏肉に近くクセが極めて少ない。

  • キジ:淡白で上品な香り、和洋中すべてに合う。

まとめ|臭みを怖がらず、ジビエをもっと楽しもう

引用元:USA GIBIER FACTORY

ジビエは、単なる「珍しい肉」ではなく、その土地の自然と人々の暮らしが詰まった文化的かつ栄養的に価値の高い食材でもあります。高タンパク・低脂質・鉄分や亜鉛が豊富で、現代人に不足しがちな栄養素を自然なかたちで補うことができます。地域によっては山の恵みとして季節ごとの食文化の中心にあり、伝統的な調理法や保存方法が継承されています。たとえば、フランスではジビエの熟成と赤ワインの組み合わせが定番であり、日本でも味噌や山椒、柚子胡椒などとの相性が深く研究されています。

都市部に住んでいても、通販などを通じて安全で高品質なジビエを手に入れることが可能になった今こそ、ジビエにチャレンジする好機です。臭みを理由に敬遠するのではなく、「どう付き合えば美味しく楽しめるか」を知ることで、食の幅も楽しみ方も大きく広がります。